「“できない自分”を責めないで」– 新社会人の皆さんへ 続編–

先週の4月1日、新しいスーツに身を包み、初めて自分の名刺を手にしたあの日、オフィスの空気に胸を高鳴らせながら「やってやるぞ」と思ったことでしょう。
しかし、日が経つにつれ、思うように仕事が進まず、指示の意図をくみ取るのが難しかったり、ふとした一言に自信を失ったりして、「自分ってこんなに何もできなかったのか?」と自問する瞬間があるかもしれません。そして、帰りの電車で「ダメだな、自分」とため息をつく自分に気づく。そんなあなたに、今日はひとつだけお願いがあります。
「“できない自分”を、責めないでください」

1.「仕事ができる、できない」は正しい表現ではない
社会に出ると、「あの子は仕事ができる」「あいつは仕事ができない」といった評価が飛び交います。これにより「自分はできないと思われているのでは」と不安に駆られることもあるでしょう。
私は、この「仕事ができる、できない」という二極化された評価が大嫌いです。なぜなら、仕事には向き・不向きがあると考えるからです。
たとえば、中学入学時、小学校で続けていた習い事やスポーツをそのまま部活に続ける人もいれば、全く異なる部活に挑戦する友達もいたと思います。そんな素人で入った友達は、1年経った2年生になる頃には、少しさまになってきて、3年生になる頃には、素人とは全く違うレベルになっていませんでしたか?
部活の活動時間はせいぜい放課後2時間です。それでも、かなりできるようになるのです。
社会人になり、毎日8時間も真剣に仕事をして「できない」と感じるのは、
→ そもそもその仕事が自分に合っていない(向き・不向き)
→ 上司が部下の育成に十分でない、もしくは部下育成能力がほぼない
という二つの要因に集約されます。
だからこそ、自分自身を責める必要はないのです。

2.「責める」よりもまず「認める」
「どうして自分はこんなこともできないんだろう…」と自己批判に陥る日もあるでしょう。
そんなときは、「まだ慣れていないだけ」「これから覚えていけばいい」と自分に語りかけてみてください。
そうすることで、心の中に少しの余裕が生まれます。
先ほどの部活動の例のように、誰もが最初は初心者です。あなたの上司も、隣の先輩も、かつては“できない”壁にぶつかっていたのです。
私自身、銀行に入行し、支店から本店へ異動した際、大きな壁にぶつかりました。上司から毎日A4用紙2枚程度の相場レポートの作成を命じられ、提出するたびに厳しい添削を受けました。最初は、新聞や情報端末(当時はロイターやQUICK)の記事を模倣するしかなく、文章はつぎはぎで支離滅裂でした。「なぜこの要因で、この結論になるのか? もしこの要因なら、結論はこうあるべきだ」と厳しく指導された日々。
しかし、約3か月後には自分なりの文章が書けるようになり、上司の添削もほとんどなくなりました。そのとき、上司から「このレポートはもう卒業だ」と言われたことは、大きな自信となりました。それ以降、社内での稟議書やプレゼン資料など、また、現在に至るまで説得力のある文章を書くための基盤となったのです。

3.小さな“できた”を大切に
もし今日、初めて一人で電話に出られたなら、それは大きな一歩です。
昨日よりも少しだけ早くメールを返せたなら、それも確実な成長。
「できない」にばかり目を向けると、あなたの価値は見えなくなってしまいます。
だからこそ、日々の小さな“できた”を見逃さず、その積み重ねこそが、あなたの歩幅で前進している証だと自信を持ってください。
これは、部下を持つ上司の方にも伝えたいことです。小さな成功を認める姿勢が、さらなる成長を促すのです。

4.最後に
新社会人として迎える一年目の春は、想像以上に心が揺れるものです。
しかし、それはあなたが真剣に生き、成長しようとしている証拠です。
「自分はまだまだだ」と感じるあなたには、無限の伸びしろが秘められています。
社会人になって、もうすぐ40年になる私だって、まだまだなのです。
どうか焦らず、時には自分を優しく抱きしめながら、未来へ歩みを進めてください。
「できない自分」も、あなたの大切な一部。いつか、その一歩一歩が大きな成果へと繋がる日が必ず訪れます。
未来は、あなた自身の手で創り上げるものです。

過去コラム:
新社会人の皆さんへ – kozuka.blog
新社会人の皆さんへ:変化する世界で自己を磨き続けるために – kozuka.blog
新社会人の皆さんへ -続編- – kozuka.blog
新社会人となる皆様へ – kozuka.blog

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