営業の重要性③

本コラムでは、昨年2回にわたり営業の重要性について、解説しましたが、今回も再度、営業の重要性について、解説したいと思います。

過去2回のコラムはこちらです。
営業の重要性 – EK Column (kozuka.blog)
営業の重要性② – EK Column (kozuka.blog)

本コラムでも、営業の重要性の初回で紹介した、著名投資家ピーター・ティール氏(以下”ティール”)の著書「Zero to One」から営業に関する記述を抜粋します。

“一流の営業はそれとわからない”
営業マンはみな役者だ。彼らの仕事は売り込みであって、誠実であることではない。「セールスマン」と言う呼び名が中傷にもなるのはそのせいで、中古車ディーラーはいかがわしい人物の典型とされている。でも、僕たちがネガティブな反応を示すのは、ぎこちないあからさまな売り込み、つまり優秀じゃないセールスに対してだ。一口に営業といっても、能力はピンからキリまでだ。新人とエキスパートと達人の間にも様々な段階がある。セールスの超達人もいる。超のつく達人を知らないとすれば、それはまだ出会ってないからではなく、目の前にいながら気づいていないからだ。

例えば、子どもは親にとって最高のセールスマンかもしれません。子どもは、自分が欲しいものがあると、様々な手法を駆使して、親を説得しようとします。
子ども:「ママ、このアイス買って」
ママ:「昨日買ったから、今日は買わないよ」
子ども:「昨日のアイスはバニラだったけど、今日はチョコ味が欲しいんだよ」
ママ:「仕方ないわね。そのかわり、お部屋のお片付けをしてね。おもちゃがたくさん散らかってるから。」
子ども:「わかった。お部屋をきれいにするね」

欲しい成果=アイスを買ってもらう。ということに、簡単な会話の中にも、様々なビジネス要素が含まれています。
ビジネスでもよくあるシーンですね。
「昨日買ったから、今日は買わないよ」
要するに、まずは門前払い、もしくは断わられるパターン。

でも、ここで終わるわけにはいきません。
「昨日のアイスはバニラだったけど、今日はチョコ味が欲しいんだよ」
目先を変えて、買ってもらうには正当な理由があることを主張します。

では、売り込みのクライアントであるママは渋々条件を出します。
「仕方ないわね。そのかわり、お部屋のお片付けをしてね。おもちゃがたくさん散らかってるから。」

セールスマンである子どもは、おもちゃを片付けるという条件を承諾することで、最も優先順位の高い“チョコのアイス”を入手しているのです。

おそらく、少なからず、読者の皆さんも、似たような経験があるのではないでしょうか?
ですから、営業をしたことがないというのは、嘘であって、人間は生まれた瞬間から、ずっと営業をしているといえるのです。

なかには、テストで満点を取って、お小遣いをもらった人もいるでしょう。
サッカーの試合で活躍して、新しいスパイクを買ってもらったとか、ピアノの発表会で見事に演奏して、お寿司を食べに連れて行ってもらったとか。。。。

ティールがいう、“セールスの超達人もいる。超のつく達人を知らないとすれば、それはまだ出会ってないからではなく、目の前にいながら気づいていないからだ。”
この典型が、親子関係における子どもかもしれません。

では、ビジネスには親子のような関係はないから、参考にはならないと言う方もいらっしゃるでしょう。一見、売れるセールスマンと子どもに共通項はないと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

1. 魅力
子どもは親にとっては、言うまでもなく大変魅力的な存在です。可愛い、愛おしい、元気に育ってほしい、様々なプラスの感情があります。
そうなんです、まずは、セールスマン自身がクライアントにとって魅力的な存在になっているか?ここが肝要であり、出発点なのです。
もし、魅力が足りないなと思うなら、「どうすれば、魅力的な人間になれるか」を真剣に考えて、自分で魅力アップの努力をすれば良いのです。

2. 必死さ
先ほどの、子どものアイスの例でもありましたが、必死で考えると、意外と別のアイデアが出てきます。このアプローチはダメだったから、次は違うアプローチを試してみようという発想が大切ですね。最初は、持ち帰っても良いと思います。必ず、「次回もう一度提案させてください」と伝えて、違うアプローチを試せば良いと思います。そうしていくうちに、クライアントに必死さが伝わります。必死さが伝わると、クライアントは自らヒントや受注のポイントを教えてくれるようになります。

3. ギブアンドテイク
「仕方ないわね。そのかわり、お部屋のお片付けをしてね。おもちゃがたくさん散らかってるから。」
ここにギブアンドテイクが凝縮されていますね。
子どもはチョコアイスをゲットする代わりに、お部屋の片付けをします。ママは、アイスという対価を支払って、お部屋の片付けを外注したのです。

営業は、学歴や資格に関係なく誰にでもできる仕事です。一見、社会的地位が低い仕事のように思われるかもしれませんが、実際はそうではありません。会社が製品やサービスを売り、顧客から対価を得ることで、会社は給与や必要経費を支払い、成り立っています。技術があっても営業力がなければ会社は繁栄できませんが、営業力があれば会社は成功を収めることができるのです。

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