先週2月27日、厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2024年の日本の出生数は過去最少を更新し、婚姻数も戦後2番目に少なかったと報じられました。
報道の内容を要約すると、
“2024年の日本の出生数は過去最少を更新し、婚姻数も戦後2番目に少なかった。政府が推進する「異次元の少子化対策」は初年度で状況を反転させるには至らず、未婚化・晩婚化の進行や出産適齢期人口の減少が想定以上に速いペースで進んでいる。
政府は3年間で総額10.8兆円を投入する「加速化プラン」を策定し、児童手当の拡充、育児休業給付の強化、保育士の処遇改善などを実施したものの、効果が出ていない。
一部の専門家は、少子化を前提とした社会の仕組みづくりと、若い世代が明るい展望を持てる社会への転換が急務だと指摘している。”

出所:厚生労働省 令和5年(2023)人口動態統計(確定数)の概況より作成
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei23/index.html
私は個人的に、スマートフォンの普及とメディアの変化が出生数の減少と関連しているのではないかと考えています。iPhoneが発表された2007年以降、特に2010年以降にスマートフォンが急速に普及し、人々のライフスタイルやコミュニケーションのあり方が大きく変化しました。オンラインでの交流が増える一方で、対面での人間関係の希薄化が進み、恋愛や結婚への意欲が低下する要因の一つとなっているのではないでしょうか?
また、昨今、メディアによる著名人の私生活に関する報道、とりわけ不倫報道が増えています。国会議員の不倫が報道されることは、公人(収入が税金から支払われている)としての倫理観や国民の知る権利の観点から一定の合理性があると考えられます。しかし、芸能人、スポーツ選手、一般企業の経営者など、本来業務とは直接関係のない人々の私生活にまで不倫報道が及ぶことは、過度なプライバシー侵害ではないかと感じています。
こうした報道は、特に情報感度の高い20代・30代の人々に「結婚=リスク」というイメージを植え付ける可能性があります。SNSでの炎上や週刊誌のスキャンダル報道を目にして、「結婚すると私生活がさらされるのではないか」「結婚すると息抜きも自由にできなくなる」と感じる人が増えれば、婚姻への心理的ハードルが上がるのも自然な流れでしょう。特に、現代の若年層はプライバシーを重視する傾向が強く、「リスクを避ける」選択をする人が増えていると考えられます。
さらに、不倫をした芸能人や著名人が仕事を失うケースも珍しくなく、日本社会における「道徳的制裁」の傾向が強まっています。このような社会環境が、結婚や家庭生活に対する不安を助長している可能性は否定できないと考えます。
もちろん、少子化の要因は経済的不安や働き方の問題など多岐にわたるので、私が取り上げた不倫報道やメディアのあり方は大きな要因ではないかもしれません。しかし、メディアが結婚や家庭のあり方をどのように伝えるかは、社会全体の価値観に大きな影響を与えると考えています。もし結婚や子育てに対するポジティブな側面をもっと発信できれば、少子化対策にも一定の貢献を果たせるのではないでしょうか?
メディアの中心が、テレビ⇒PC⇒スマホと変遷する中で、メディアには、単なるスキャンダル報道にとどまらず、社会全体の未来を見据えた報道姿勢が求められているのではないでしょうか?
過去参考コラム:少子化対策と未婚化対策への提言 – kozuka.blog

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