肩書きを考える

読者の皆さんが働く会社では、肩書きはどのようなものがありますか?
主任、部長、取締役、社長などが一般的だと思いますが、昨今、仕事の専門性や業務の複雑化に伴い、実に多くに肩書きが存在します。

例えば、多くのテクノロジーカンパニーを輩出しているシリコンバレーでは、CEO(最高経営責任者)、CFO(最高財務責任者)、CTO(最高技術責任者)以外にも、様々な重要な役職が存在します。

例えば、下記のような役職があります。

  1. COO (Chief Operating Officer) 最高運営責任者。組織の日常的な運営を監督し、CEOの右腕として機能します。
  2. CMO (Chief Marketing Officer) 最高マーケティング責任者。製品やサービスのマーケティングとブランド戦略を管理します。
  3. CIO (Chief Information Officer) 最高情報責任者。企業の情報技術(IT)戦略を立案し実行します。
  4. CSO (Chief Security Officer) 最高セキュリティ責任者。組織の物理的、デジタル両方のセキュリティを担当します。
  5. CDO (Chief Data Officer) 最高データ責任者。企業のデータ管理と利用を監督します。
  6. CPO (Chief Product Officer) 最高製品責任者。製品開発や製品戦略を統括します。
  7. CHRO (Chief Human Resources Officer) 最高人事責任者。従業員の採用、育成、報酬など、人事戦略全般を担当します。
  8. CCO (Chief Compliance Officer) 最高コンプライアンス責任者。企業の法令遵守を監督します。
  9. CAO (Chief Analytics Officer) 最高分析責任者。データ分析の戦略と実行を担当します。
  10. CRO (Chief Revenue Officer) 最高収益責任者。収益の成長と最大化を目指して販売、マーケティング、カスタマーサービスなどを統括します。

おそらく、日本の会社で勤務している方には馴染みがない役職も多いことと思いますが、大抵横文字の肩書きは、海外から入ってきて、時間を経て、日本でも一般的になる傾向がありますので、上記の役職も、5年後には日本国内で一般的になるかもしれません。

ここで、読者の皆さんに考えていただきたいことがあります。
もし、 ご自身の専門性を高めて、自分が働いている会社、もしくは今後働く予定である会社で、上記の肩書きの中で、どの肩書きがやってみたい、もしくは、目指したいと思う肩書きでしょうか?

少なくとも、専務取締役とは常務取締役といった肩書きよりは、上記に挙げた役職肩書きの方が、社内、社外問わず、“この人はこういう仕事をしている人なんだ”、ということがわかりやすい気がしませんか?

日本の会社は、一般的に過去から続く習慣に捉われがちです。その根本的な原因は教育の影響が大きいと思います。なぜなら、日本の教育は、生徒がやりたい勉強ではなく、学校の教科書や指導要領に記載されたことをどれだけ正確に覚え、また回答できるかが重要だからです。要するに、型(=教科書、肩書き、役職)を作って、そこに人をはめていくというやり方です。
一方、米国、特に多様な人種、民族そして、たくさんの文化、宗教をバックグラウンドに持つ人たちが集まるサンフランシスコ、ベイエリア、シリコンバレーでは、どんなことでも良いので、興味を持ったことを深掘りする学習がすごく評価されます。
仕事においても、自分のやりたいことの延長でどういう役職があり、なければ、自分が作ればいいと思うのがシリコンバレー流だとすれば、過去から会社に継承される役職に、人材を当てはめていくことが日本流と言えるかもしれません。いや、私の会社はそんなことはありませんという方がいるなら、あなたは先進性のある会社に勤務しているので、当分会社を辞めない方が良いと思います(笑)

私は基本的には、肩書きはあまり意味がないと思っています。おそらく根本的な考え方として、人類の長い歴史の中では、今の自分など、極めて取るに足らない存在であり、だからこそ、そもそも取るに足らない存在なのだから、思い切って、自由な発想で様々なことにチャレンジすれば良いと思うのです。
もっと極端な例を出しますと、6月26日のコラムで、“古代の狩猟採集民の集団は、一夫一婦制の男女を中心とする核家族から成っていたわけではなく、彼らは私有財産も、一夫一婦制の関係も持たず、各男性には父権さえない原始共同体で暮らしていた”ことを記載しましたが、古代狩猟採集民に比べると、課長とか社長とか区別すること自体が馬鹿らしく思える、人類にとっては誤差にもならない差にしか思えないのです。ですから、私は根本的に職業や学歴を気にすることはありませんし、職業や役職が何であれ、真剣にやっているならそれで良しと、考えるタイプの人間なのです。
広末涼子さんの問題を人類学的、歴史学的視点で考察する – EK Column (kozuka.blog)

多くの組織では階層型組織構造となっているため、肩書きは誰が上司で、誰が部下であるかを明確に示すものであり、肩書きがなければ、混乱を生む可能性があります。しかしながら、猛烈にテクノロジーの進化や競争が激化している現在は、従来の階層型組織構造は、情報の共有や意思決定の速度を遅らせる可能性があります。階層に捉われないフラットな組織構造は、コミュニケーションの向上、意思決定の速度化、そして革新へ迅速に反応できる可能性があります。

よって、これからは自分が肩書きを創れば良い時代になってきたと考えています。もし、自分の会社に自分がやりたいポストや肩書きがなければ、創れば良いのだと思います。
さあ、皆さんなら、どのような肩書きを創りますか?


archives

  • 2026 (19)
  • 2025 (52)
  • 2024 (51)
  • 2023 (47)
  • 2022 (52)
  • 2021 (60)

Latest Posts


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

kozuka.blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む