祝・2026年ワールドカップ出場

先週3月20日(木・祝日)は、サッカーファンだけでなく、多くの人々が歓喜に包まれたのではないでしょうか。埼玉スタジアムで行われたワールドカップ・アジア最終予選第7戦で、日本代表はバーレーンを2対0で下し、8大会連続・8度目の本大会出場を決定。開催国であるアメリカ、メキシコ、カナダの3か国を除けば、最速で出場権を勝ち取りました。
少し昔の話ですが、日本が初めてワールドカップに出場した1998年フランス大会の頃、私はスイスに在住していました。当時、日本代表がスイスのニヨンという小さな町で合宿をしていると耳にし、練習試合を兼ねた代表選考(※)が見られるということで、観戦に出かけたのです。
(※)当時、岡田武史監督はスイス合宿に25名の選手を帯同し、本大会には22名を選出。開幕8日前に市川大祐選手、三浦知良選手、北澤豪選手の落選が発表され、大きな波紋を呼びました。
あれから時が経ち、当時と現在の日本代表の選手層を比較すると、まさに隔世の感があります。なぜここまで強くなったのかを振り返ってみると、実はビジネスとの共通点が数多く見えてくるのです。

1.育成プラットフォーム
JFA(日本サッカー協会)は、年代別代表やJクラブのアカデミーにおいて、同じフィロソフィーや戦術的コンセプトのもとで育成する「一貫指導体制」を確立しました。さらに、指導者のライセンス制度を厳格に整え、全国的に質の高い指導が行われるようになっています。
⇒ 企業も同様に、採用した人材を自社の理念や中長期計画に基づいて育成していくプロセスが欠かせません。

2.Jリーグがプロスポーツとして定着
Jリーグクラブはチケット収入、スポンサー収入、放映権収入=Jリーグ分配金(DAZNとの大型契約)などを資金源に、中長期の視点でアカデミー(幼少期~高校生対象)を充実させ、選手を着実に育成する戦略をとっています。Jリーグクラブの収益が安定して続いてきたことで、各クラブが地域に根ざした育成環境に投資し、優れた人材を送り出す土壌を築き上げてきました。
企業が継続的に収益を確保し、人材・技術・研究へ投資していく構造に通じています。

3.「2つの国際化」がもたらす飛躍
(1) 技術・戦術レベルの国際化

現在の日本代表の多くは、欧州5大リーグ(プレミア、ラ・リーガ、ブンデス、セリエA、リーグ・アン)を舞台に戦っています。
• 世界トップレベルのスピードと強度を日常的に体感
• 試合やトレーニングにおいて高度な戦術理解と実践力を求められる
• フィジカルやメンタル面でも、ワンランク上の強さが自然に鍛えられる

(2) 異文化での生活・言語環境がもたらす「国際感覚」
単にサッカーの技術が向上するだけでなく、言語や文化の壁を越えて生き抜く国際的な自立心が育まれています。
• 英語や現地語でのコミュニケーションを通じて、異なる価値観を受け入れる柔軟性
• チーム内で自らを主張し、信頼を得るための自己表現力と論理的思考
• 言語や文化の違いを超えて人間関係を築く「世界基準の社会性」

これらはピッチ外での「成長」ですが、代表戦でも落ち着いてプレーする精神的成熟やリーダーシップに結びついています。現在の日本代表選手が頼もしく感じられるのは、この2つの国際化が大きいのでしょう。
⇒ 企業も同様に、海外展開を見据えたグローバル志向や異文化対応力が、成長を加速させるカギになっています。実際、時価総額が大きい企業の多くは、海外事業を大きな柱とするグローバルカンパニーばかりです。

結び
サッカーとビジネスという一見異なる世界ですが、育成の仕組み、持続的な投資、そして国際感覚の獲得という観点では、多くの共通点が見られます。今回、歴史的な最速予選突破となった2026年ワールドカップ出場は、日本サッカー界が長期的なビジョンを持ち、絶え間ない努力を重ねてきた成果とも言えるでしょう。
世界の舞台に挑むサムライブルーの姿に、私たちも勇気づけられるとともに、ビジネスや組織運営の在り方を再考するヒントを得られるのではないでしょうか。これからのさらなる活躍を願いつつ、私たちもそれぞれのフィールドで世界を目指したいですね。

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