旅の習慣

私は仕事柄、国内外への出張が多くあります。その中で習慣としていることがあります。それは、自分が寝泊まりした部屋を整理整頓してから出発することです。「お金を払ってホテルに泊まっているのだから、片付ける必要はない」とおっしゃる方もいるでしょう。それはそれぞれの習慣ですので、特に意見するつもりはありません。私がこの習慣を身につけたきっかけは、これまでのコラムでも何度か引用した中村天風先生()の著書でした。

以下、ほんとうの心の力 中村 天風 (著)  出版社 ‏ : ‎ PHP研究所より抜粋

“あなた方、なかなかありがたがらないね。当たり前だと思っている。
この間、淡路島に行っていた。朝、宿の女中が、
「まぁ、もったいない、先生。お客様がそんな、お床なんかたたんで」
「冗談こけ。ゆうべ一晩、ゆっくり休ませてくれたこの布団に、お礼を言っているところだ。」
気が変になったと思っている。私が布団をたたんで、ありがとうございましたというものだからね。宿賃出したからには、この布団敷いたりたたんだりするのは当たり前だけれども、私のように長い間、軍事探偵をしていて、森の中や林の中をもって、何も掛けずに、何も敷かずに寝ていた経験を持っている人間から見るってぇと、現在の生活は、本当にありがたいですよ。
それをあなた方は、ありがたいとは思わないんだから。“

通常、出張は一人での行動なので、部屋をどう使おうがその人の自由と言えます。しかし、中村天風先生のような人に少しでも近づきたいと思うなら、まずはその行動を真似ることが一番ではないでしょうか。

実際に良いこともありました。私は2005年から2015年くらいまで、香港で仕事をする機会が多く、コーズウェイベイにあるメトロパークホテルによく宿泊していました。私のこの習慣がホテル側にも伝わっていたようで、いつも大変歓迎してくれる上、毎回部屋をアップグレードしてくれ、最後の2年くらいは毎回スイートルームにアップグレードしてくれていました(笑)。

トイレも同様です。私は、トイレの洗面台は必ず、水滴をふき取ってから出るようにしています。旅先のトイレをきれいにして、どうなる?と言われるかもしれませんが、中村天風先生なら、きっとこうするだろうなと思って、励行しています。
最近では、大谷翔平選手が中村天風先生の本を読んでいることで、ひそかな話題となっています。
皆さまも、是非中村天風先生の著書に触れて、感謝や心について、学んでみてはいかがでしょうか?

中村天風(なかむら てんぷう、1876年 – 1968年)先生は、日本の思想家・実業家であり、心身統一法の創始者です。若き日に軍事探偵として活躍しましたが、重い結核を患い、生死の境をさまよいます。その後、インドでヨーガや東洋哲学を学び、自己の病を克服しました。帰国後、その経験をもとに心身統一法を提唱し、多くの人々に影響を与えました。特に、松下電器産業(現パナソニック)の創業者である松下幸之助氏は、中村天風先生の教えに深く感銘を受け、師と仰いでいたことで知られています。中村天風先生の教えは、積極的思考や心身の調和を重視し、多くの実業家や政治家、文化人に生きる力と希望を与えました。その思想は現在でも幅広い分野で影響を及ぼし、多くの人々にとって人生の指針として受け継がれています。

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