今月、息子が新たな一歩を踏み出すために下宿を始めることになり、引越しの手伝いをしていました。その際、彼の部屋に掛けてあった尾道千光寺の「極楽(しあわせ)・地獄(ふしあわせ)の岐れ路」という書を、改めて目にする機会がありました。
私が仕事を長く続けてきた中で感じたのは、どんなに技術やスキルが優れていても、最終的にものを言うのはやはり「人間力」であるということ。若い頃は、仕事のスキル、業務知識、語学力などテクニカルな面で評価されることが多いですが、年を重ねるごとに期待されるのは人間力です。つまり、どれだけ社会と調和し、リーダーシップを発揮し、他者に影響を与えられるかという点です。
尾道千光寺の「幸福への近道」は、その人間力を磨くためのヒントが詰まっています。人生における「幸福」と「不幸」を自らの手で分けるのは、結局のところ自分自身です。たとえビジネスの場面でも、どちらの道を選ぶかは、日々の小さな選択にかかっている。早起きするか、心に感謝を持つか、責任を進んで果たすか…。その積み重ねが、最終的な結果に大きな影響を与えます。
この人間力を高める一つの近道が、尾道千光寺の「幸福への近道」を実践することだと感じています。以下にその内容をご紹介します。

幸福への近道
□ 早起する人・熟睡できる人
□ 感謝して真剣に努力する人
□ 仕事を趣味に能率を計る人
□ 義務も責任も進んで果す人
□ 時間を守る人・礼儀正しい人
□ 頼もしい人・融和を計る人
□ 人も自分をも尊敬できる人
□ 常に反省し素直に改める人
□ 何事も善意に解釈する人
□ 注意深い人・決断の速い人
□ 心身の健康を心掛ける人
□ 質素で金を活かして使う人
□ 孝心深い人・恩に報いる人
□ 親切で人の為によく尽くす人
□ 良心と優しい愛情に満ちた人
□ 恥を知る人・偽りのない人
□ 信念に徹した人・辛抱強い人
□ どんな苦難も悠々耐える人
□ 生き甲斐を求め精進する人
□ 夢と希望に笑顔で生きる人
不幸を自分で造る人
□ 心の暗い人・不愉快に暮らす人
□ 絶えず不満や愚痴の多い人
□ やる気がなくよくサボル人
□ 無責任な人・法規を守らぬ人
□ 時間も「物」も無駄にする人
□ 陰口が多く人の和を乱す人
□ 卑下する人・自信なく焦る人
□ 信仰心がなく自我の強い人
□ 神佛に無理な願いをする人
□ 心が狭くすぐ腹を立てる人
□ 暴飲暴食・自分を粗末にする人
□ お金を浪費し賭事をする人
□ 悪友も道楽・閑(ひま)も多すぎる人
□ 公徳心なく迷惑を掛ける人
□ 利己的・気侭・自分本意の人
□ 迷いも取越苦労も多い人
□ 欲の深い人・自惚れの強い人
□ 依頼心の強い人・苦労に負ける人
□ 義理より権利を主張する人
□ 貴重な一生を無為に過ごす人
このリストを読むたびに、自分自身の生き方や考え方を見つめ直すきっかけになります。特に、息子にもこの言葉の意味を感じ取ってもらい、これからの人生に活かしてほしいと願っています。
もしお寺を訪れる機会があり、このような書を見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。自宅や職場に飾ることで、日々の選択や行動の指針となり、より良い人生への道しるべとなるでしょう。

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