今月11日、日経新聞に私にとっては、大きなニュースが掲載されました。
“ENEOS、製油所をAIで自動運転 水素などに人員配置”
要旨は下記の通り:
ENEOSホールディングスはAIを活用し製油所の運転を自動化する。これにより、異なる成分の原油を効率的に精製し、運転要員の効率化と原料ロスを低減する。国際エネルギー機関(IEA)が10月に公表した「世界エネルギー見通し2023」によると、石油を含む化石燃料は30年より前にピークアウトが見込まれ、国内の石油需要は40年には現状から半減する見通し。
ENEOSは石油需要減少に対応し、水素や再生可能エネルギーなど次世代エネルギー事業にシフトし、2050年までに1次エネルギー供給シェアを20%に高める目標を掲げている。
私は石油やガスなど資源関係の会社で勤務したことはないので、推測となりますが、
製油所は、原油を加工し、さまざまな石油製品を生産する主要な施設であるはずです。製油所は石油元売り企業の中核的なビジネスプロセスに直接関与しており、会社の利益と直結する部門であるはずです。
人事面でも、製油所では、専門的な知識と技能を持った技術者やオペレーターが重要な役割を果たし、将来を嘱望されるポシジョンであったのではないかと思われます。
要するにAIというテクノロジーの発展及び浸透という背景に加え、現在の主力事業である石油は、将来需要が減退することが予測されるので、今のうちに次の手を打ち、次世代エネルギー事業へ人員をシフトしようとするもので、社内では大きな葛藤があったのではないかと推察されます。
先週は、人事評価で高い評価を得るには、予測行動が大切であることを解説しました。
ただし、予測行動は、職階やポジションによって、予測すべき期間、対処すべき期間が異なります。
例えば、課長は短期的な業績に注目し、今月や来月の成果を予測し、目標達成に向けた行動を取ります。一方で、部長や執行役員はより長期的な視点が求められ、現在の進行年度や来期にどのような戦略を取るかを計画します。経営者たちは、さらに先を見据え、テクノロジーの進展、業界の動向、市場の予測を総合的に考慮し、5年後や10年後の企業発展のために現在から行動や決断を下す必要があります。
よって、会社の業績が芳しくないのであれば、5年前、10年前に遡り、当時の意思決定を検証する
ことが業績不振の要因分析に役立つでしょう。
私は、ENEOS経営陣の決断を、変化に対応した賢明かつ卓越したリーダーシップの表れだと深く感じています。2040年までに石油需要が半減するとの予測は、一見すると遠い未来のことのように思えるかもしれません。しかし、これはわずか17年後のことです。現在大学を卒業し、会社に新たに加わった社員たちが40歳になる頃の話です。もし、予測どおり石油需要が半減し、同時に次世代エネルギー事業が適切に立ち上がっていなければ、その時点で会社にいる社員たちは重大な困難に直面することになるでしょう。だからこそ、ENEOSのこの先見の明ある決断は、将来の困難を未然に防ぎ、現在働く若い社員が安心して働く環境を提供するための、重要な一歩だと思いました。
“・・・・二十一世紀には、安定性は高嶺の花となる。もしあなたが何かを安定したアイデンティティや仕事や世界観にしがみつこうとすれば、世の中は轟音を立てて飛ぶように過ぎていき、あなたは置き去りにされる危険を冒すことになる。おそらく平均寿命が延びることを考えれば、その後あなたは途方に暮れた老いぼれとして、何十年も過ごす羽目になる。経済的にばかりでなく、とりわけ社会的にも存在意義を持ち続けるには、絶えず学習して自己改造をする能力が必要だ。——50歳のような若い年齢では間違いなく”
出所:『21 Lessons』著・ユヴァル・ノア・ハラリ
【19章 教育- 変化だけが唯一不変】

私たちは、刺激的で変化に満ちた時代に生きています。この変化の波を乗りこなすことが、ご自身のキャリアにとって重要です。新しいスキルやアイデアを受け入れ、学び続けることで、さらなる成長を遂げることができると信じています。
安定性は昔の話で、今日の成功は柔軟性と適応力によって定義されます。変化を受け入れ、自らを進化させ、年齢に関係なく、新しいことに挑戦することは、個人のキャリアや読者の皆さんが働く会社・組織にとっても、大きな価値を生み出します。
人生100年時代に突入しつつある現在、50歳は折り返し地点です。
60歳でもあと40年あります。
一緒に、未来に向けて成長し続けましょう!!

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