FTX破綻とリーマンショック

11月2日、暗号資産メディアCoinDeskに、大手暗号資産取引所FTXの関連企業であるAlameda Research(以下「アラメダ」)の財務諸表がリークされ、FTXが発行するトークンFTTが暴落し、FTXは発表から9日後、11月11日に破産申請をしました。

出所:https://crypto.com/price/ftx-token

アラメダは、FTXの創業者であるサム・バンクマンフリード氏が2017年に設立した暗号通貨ファンドで、FTXのマーケットメイカーです。
仮想通貨やブロックチェーン企業へのベンチャー投資も行ってきた企業で、100件以上のプロジェクトへの投資実績があります。
アラメダの資産は6月時点で約146億ドル、負債は約80億ドルとされていました。
=純資産146億ドル-80億ドル=66億ドル。

11月2日、CoinDeskのリークした内容によると、資産146億ドルのうち、36億6千万ドルの“アンロックFTT”。資産側で3番目に大きい資産科目が21億6000万ドルの “FTT担保”であり、① 合計58.2億ドルはFTX自社の独自トークンで構成されていることが明らかになりました。

貸借対照表上のその他の重要な資産には、② 33.7 億ドルの「仮想通貨保有」で明らかに資産価値のないトークンが計上され、現金及び同等物は1億3,400 万ドルしかありませんでした。
① + ② = 約92億ドル

通常投資家が暗号資産の先物取引で損失を出した場合、担保価値が下がれば、自動的に清算される仕組みだったようですが、FTXは、アラメダが関連会社ということで、このルールを適用していなかったようです。

管理ができていないという点で思い出されるのは、やはりリーマンショックです。
住宅ローン債権は、2005年以降、絶好調な米国不動産市況を背景に、安全な投資資産として、プロの投資家、機関投資家をはじめ、多くの投資家の投資対象となっていました。
しかしながら、住宅ローン債権の元である、個人住宅ローン、特に低所得者向けのサブプライムローンの実態と言えば、全く金融資産のない人でも、名前を書けば、審査が通ってしまうようなローン審査であったり、極端な例では、ペットの名前でローン申請しても、ローン審査OKだったりしたこともあるようです。
住宅は数年経てば、絶対に上がるから、住宅購入資金を100%貸しても、資金回収リスクはないといった金融機関の思い込みが原因であったことは言うまでもありません。

更に破綻の原因は、いつもレバレッジ取引である点も見逃せません。

リーマンブラザーズは、資産があったので、無担保債権者でも40%程度の資金回収はできました(有担保債権者は全額回収)が、FTXは前述の通り、資産と言えるものは1億3400万ドルの現金しかなさそうなので、債権者が資金回収できる可能性は極めて低い状況です。

来年は世界経済を牽引している米国、中国で景気後退が顕著となりそうです。
読者の皆様、並びにご高齢のご家族には、甘い投資話には絶対に乗らないよう、お声かけください。

archives

  • 2026 (19)
  • 2025 (52)
  • 2024 (51)
  • 2023 (47)
  • 2022 (52)
  • 2021 (60)

Latest Posts


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

kozuka.blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む