今週は卒業、入学シーズンなので、私が父親として考えていることを共有したいと思います。
下記文中にある長男は1年浪人しましたが、来月4月から自分の第一志望大学へ入学が決まり、下記野球チームの代表、監督、親しくお付き合いさせて頂いた保護者の皆様から数多くの祝福の言葉を頂きました。
このコラムの場をお借りして、深く御礼申し上げます。
今日ご紹介するのは、小学校時代野球に打ち込んでいた次男が野球チーム・東京バンバータジュニア(https://www.tokyo-bambaataa.com/junior)を卒団する際、私がチームの保護者並びに関係者に送ったメッセージです。勉強以外のことに集中してしまって、心配なさっている読者の方がいれば、参考にしてください。
野球と勉強について。
卒団にあたり、私なりの子供の野球と勉強への取組みをどうサポートするか?を考えてみましたので、共有させて頂きます。
既に明確に教育に関する方針をお持ちのお父さん、お母さんには稚拙かもしれませんが、私自身は恥ずかしながら、ぼんやりとした方針しかありませんでした。そのぼんやりとした方針とは、「何事も一生懸命打ち込めば、必ず将来役に立つ時が来る」といったものです。この背景は、スティーブ・ジョブスのConnecting Dots(点と点は必ず線になる)の考え方が好きだったからです。
一方、来年大学受験を控える長男は大学受験改革の初年度ということもあり、長男が通う学校の大学受験ガイダンスで、その改革要旨を聞く機会が多くあります。大学受験改革は英語の民間試験導入や国語、数学の記述式導入が延期されるなど、実質的に先送りされた印象は強いのですが、方向性としては、「社会に出て役に立つ学習を重視していきます」という方向であることは間違いありません。恐らく、この方向性は高校受験、中学受験にも影響してくるものと思われます。
では、社会に出て、役に立つ学習とは何かという点は、ユヴァル・ノア・ハラリ著「21 Lessons」に明確に記述されていたので、引用します。
“私たちは何を教えるべきなのか?多くの教育の専門家は、学校方針を転換し、「四つのC」、すなわち「Critical Thinking(批判的思考)」「Communication(コミュニケーション)」「Collaboration(協働)」「Creativity(創造性)」を教えるべきだと主張している”
これまでの日本の教育は、皆さんも経験し、もしくは感じている通り、極論すれば、情報の詰め込み型です。情報をよりたくさん詰め込んだ子供が、偏差値の高い高校、大学へ入学できるといった仕組みです。情報が乏しかった時代は、その方法は道理に適っていたのですが、今や、情報はGoogleで検索すれば、学歴、年齢、性別に関係なく誰でも膨大な情報を得ることができます。よって、情報の良し悪しを区分したり、判別したり、時にはつなぎ合わせたりする能力を身につけることが重要になってくるので、暗記力より思考力を鍛える時間を増やす必要があるのだと思います。
では、前述の「四つのC」に関して、私たちは東京バンバータという野球チームのコミュニティで何を子供に学ばせることができるのか?学校教育(勉強)との比較で考えてみました。
Critical Thinking(批判的思考=問題・課題の解決策を見出す):
・自分自身への内向きという点でとらえるなら、勉強であれば、日々のテスト、定期テスト、模試の結果を受けて、できなかったところをできる(回答できる)ようにする。野球であれば、捕る、投げる、打つ、走るで、できなかったところを改善していくというプロセスなので、勉強、野球ともに学べる点が多いと言えます。
特に野球は、セイバーメトリクス、スタットキャストに代表されるように、他のスポーツに比べ1つ1つのプレーを格段に数値化しやすいので、思考力を鍛えるには役立つスポーツの1つであることは間違いないようです。
・外向きの場合。勉強であれば、この学校の勉強は役に立つのか?どうしてやる必要があるのか?野球であれば、この練習をしたことで、自分は上手くなれるのか?といった思考なので、こちらも、両方とも思考力を働かせるという点では、どちらも役立つ場面が多いと言えます。
Communication(コミュニケーション=自分の考えを伝える):
・学校では、グループ討議や外国人教師による英語学習等により、従前よりはコミュニケーションを学べる機会が増えている一方、習い事、塾、ゲームに関わる時間が長くなった結果、子供同士のコミュニケーション力は、20~30年前と比較して、あまり変わらないか、もしくは低下しているかもしれません。
・野球では、あらゆる場面で必要となります。お互いの守備位置の確認、打球を捕る時の声掛け、連系プレー、攻撃時のバッターとランナーの連携、ランナーのリード、相手の守備位置の確認、レベルが上がれば、バッテリー間のサイン交換、すべてコミュニケーションなので、コミュニケーションに関しては、机で文字と向き合う時間が相応に長い学校に比べ、野球の方が学べる機会が多いのではないかと考えています。
Collaboration(協働=協力して成し遂げる):
・学校では、運動会、学芸会、文化祭等の行事を通じて、あるいはクラス、グループ毎の研究発表等で養われるので、学校は協働を学ぶ最適の場所です。
・野球はチームスポーツなので、チームを勝利に導くという共通項は明確な一方、プレー自体は投手対打者という個人対個人でスタートするため、昨年大いに盛り上がったラグビーと比較すると若干見劣りするかもしれません。しかしながら、協働を学ぶ場としては十分なスポーツと言えると考えます。
Creativity(創造性=型を破る独自の発想):
・実社会では益々重要性が増している能力でありながら、学校教育が一番苦手としている分野と思われます。ホリエモンやザッカーバーグのように学業優秀でありながら、型破りな人はいるのかもしれませんが、人と違った行動をすると内申書で評価されないことが多いのが実態ではないでしょうか?これは生徒個々人というより、教える側の評価基準が変わらないと、なかなか育成できない能力と思われます。大きな会社を創業した起業家が、決して高学歴ではない、もしくは学校成績が優秀ではなかったケースが多いのは、まさに創造性は学校では評価されず、社会では評価されていることに起因しているかもしれません。
・野球は所属するチームや環境によって大きく左右される能力だと思います。監督やコーチが選手に頭ごなしに罵声を発する環境では創造性はことごとく否定されますが、バンバータのように、指導者が「野球に正解はない」という発想で選手を育成すれば、十分に創造性を育むことができると思います。この創造性に関しては、選手が個々異なる学校に通っているので、評価しにくい部分は多々ありますが、概ね環境としては、学校よりバンバータの方が優れているかもしれません。
子供が100人いれば100の個性があるので、教育こそ正解はない永遠のテーマです。
上記の通り、学校や机上の勉強にも劣らないくらい社会に出て役立つ要素がたくさんあるのが、バンバータという野球コミュニティだと思います。
今年も是非、バンバータのやり方で世田谷区、都大会で大暴れしてください。
