病床逼迫に対する緊急提言

コロナ禍による病院病床の逼迫は日本の医療制度の、「非効率」「改革先送り」の実態が顕在化した典型的な事例であると考えます。

病床逼迫の緊急課題に対して、医療DXシステムを開発、販売する当社ヘルスケア事業部から緊急提言をしたいと思います。

医療の特徴としてはロボット手術や遺伝子診断・IPS細胞による再生医療、医療機器、医薬品の日進月歩に代表されるように、医学的な進歩は目覚ましいものがあります。一方、産業としてみると「装置産業」であり、かつ「労働集約型産業」である特殊な産業であると思います。

医療政策(保険診療基準)はすべて国(政府)が厳格に決めています。(社会主義国家のようですが?)
日本の医療分野の学者、専門家の先生は「世界に誇る我が国の制度」として、

  1. 国民皆保険制度
  2. フリーアクセス
  3. 診療報酬制度(全国一律)

を挙げています。事実、他国特に医療費が自費負担でかつ、医療費自体が高額な国の国民から見れば、日本の医療制度は羨ましい制度であることは間違いありません。

病院は、医師・看護師やコメディカルがいないとただのホテルです。
しかし近年では、大学医局制度の事実上の無効化、診療科の壁、都市部、地方間の医療の格差の増大などもあり医療の担い手である、医師、看護師やコメディカルも、コモディティー化した医療業界においては、差別化を図っている病院が人気です。医療従事者は待遇の良い職場を常に求めており、そのことは、医療系人材の転職サービス業が業績を伸ばしていることで確認することができます。


医療経営に目を向けますと、非営利である病院も赤字体質の脱却を迫られ、国公立であっても独立法人化され経営改善の努力義務が課せられています。結果として、収益面でインパクトのない患者を引き受ける事には非常にネガティブになっています。

このように、メディアで取り上げられている病床逼迫の実態は「臨床医学」と「医療経営学」のミスマッチが起こしている事態だと考えます。

では、病床逼迫にどのように対応すべきか?

(以下、当社ヘルスケア事業部の一見解であり、参考提言として捉えてもらえれば幸いです。)

コロナウィルス感染者の病床逼迫をどう解消するかは、非常に難しい問題です。
まず、中長期的背景としては少子高齢化により我が国は人口構造が急激に変化していきます。そのため政府の医療政策構想(=急性期病床の大幅な転換)は重要であり、推進すべきであると思います。一方、今回のコロナウィルス感染者による病床逼迫を是正するには国公立病院の活用であり、手厚い財政面での支援が欠かせないと考えます。
なぜなら、民間医療法人や社団医療法人に非営利な臨床を求めるのは現実的ではないからです。
少なからずとも財政面で民間医療法人よりは優遇されている国公立病院(地方独立法人化され、独立採算を求められる結果、予算は削減をたどる一方ですが・・・)及び、自衛隊病院などの施設に、重症感染者を強制的に集中させることで、コロナ病床の逼迫は防げるのではないかと考えます。

更には、国公立病院と自衛隊病院を比較しますと、国公立病院は高度に専門特化した病院(特定機能病院・高度急性期・教育機関)であり、高度な医療を受けなくてはならない患者がほとんどなので、防衛医科大学病院や全国の自衛隊病院を、緊急対応させるのが、ベターではないかと思います。
もちろん、引き受ける防衛医科大学病院、全国の自衛隊病院の苦労は想像にあまりありますが、財政面、経済面等お金の問題、ウィルスとの戦争という事案の緊急性、受け入れ施設の体制及び規模、国として取組むべき事案であることを総合的に考えますと、


自衛隊病院が中心となって病床逼迫に対応することを、当社の提言とします。

参考:厚労省H30年の施設数と病床数のレポート

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