DX(デジタルトランスフォーメーション)
DXのあり方について
アフターコロナ時代の展望と「DX」のありかたに迫る。
自由主義経済の名の元、人の動きはグローバル化しています。最初に感染者を出した中国は、政治は共産主義一党独裁制ですが、経済は自由主義です。現在、北朝鮮など一部の国を除けば、出入国が自由な国がほとんどです。(もちろん、コロナによる出入国制限を除きますが)
約100年前に流行ったスペイン風邪感染拡大のきっかけは、第一次世界大戦だった一方、今回の新型コロナウィルスの感染拡大のきっかけは、昨年2月にコロナ感染で話題となったダイヤモンドプリンセス号に象徴されるツーリズム(=旅行)でした。
(参考URL: https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/429818.html)
戦争が極端に減り ※1、経済的に豊な国が増え、2000年以降、人の往来は格段に増えた結果、ウィルスが拡大する速度が速まる土壌があったと言えるでしょう。
※1:国連広報センターによると、2017年殺人による死者約50万人に比べ、武力紛争による死者数8万9000人、同テロは1万9000人と戦争による死者数は減少傾向が続いています。交通事故による2020年の世界全体の死者数は135万人(出所:世界保健機関”WHO”)なので、紛争+テロの10倍以上です。客観的な数字からは、今の世界全体は、戦争による死者数が少なく、戦争が少ない平和な世界であると言えるかもしれません。
ITとバイオテクノロジーが発達したにもかかわらず、なぜ、感染拡大を防げないのか? 端的に言えば、人の動きはグローバル化したにもかかわらず、情報、とりわけ極めて肝心な情報は全くグローバル化していないのはなぜか?
情報はグローバル化したという意見もありますし、事実です。
2020年4月、デロイトトーマツは「情報伝達力は1世紀で150万倍に増大した」というレポートを発表しました。
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/strategy/articles/cbs/information-epidemic.html
人やモノの動きは、国境を越えグローバル化し、またSNSで投稿される表面的な(もちろん内容の濃いものもありますが)情報もグローバル化したのは事実ですが、肝心な情報、すなわちワクチン開発や治療薬開発に役立つ情報は、全くグローバル化していないというのが事実です。
肝心な情報がグローバル化するには、国家同士がどのように情報共有するのか?製薬会社間で、どのように協力体制を構築するのか?患者の情報はどの程度共有するのか?誰がお金を払うのか?課題は山積しています。
日本に限って言えば、デジタル化が遅れた医療業界でどのように情報を集約するのか?
例えば、なぜ患者は自分のカルテを持ち歩けないのか?転居前に通った病院のカルテは、その病院に紙かデータで存在はしますが、転居先で病院に行けば、初診からスタートする。この動きが、至るところで延々と繰り返されるので、診察する側、診察される側、どちらも無駄な時間とお金を膨大に使うことになっています。
私は、新型コロナウィルスは、世界中でDXを推進する上で、程度の差こそあれ、人類を救うためのワクチン開発や治療薬開発に関する情報をどのように世界中で共有すれば良いかという、情報の水平展開において極めて重要な課題を突き付けていると考えています。課題は大きな前進の糸口だということを頭に入れながら、次週は情報の垂直展開における課題を考えていきたいと思います。
