少子化対策-続編

先週の本コラムでは少子化対策の財源について私なりの意見を述べました。政治家の先生方々には、「財源ありきではなく、どのような施策をするかを決めて、その後財源を議論すべき」という持論をお持ちの先生も多いようです。しかし、私のような民間人であり経営者目線で見ますと、最も重要な資金確保をせずに、施策を議論するのは、ややこしい、難しい課題から逃げているようにしか思えません。
よって、私は、金融資産課税、特に預金課税により財源を確保(※)し、その財源で何をすべきかを提言するプロセスを提案する次第であります。
昨年の英国トラス政権が50日という異例の短命政権で終わった原因は、経済対策に財政資金投入を公約したものの、実際には財源が不明であったことに尽きます。
日本は、国債乱発で感覚が麻痺しているのかもしれませんが、グローバル経済では、財政資金投入には、まず財源確保ありきであることは、英国の事例が証明しています。
※ 仮に1,000兆円に0.5%課税すれば、5兆円の財源を確保することができます。

具体的な少子化対策

1. 妊活全額無償化
昨年2022年4月から、人工授精、体外受精の保険適用が開始となりましたが、不妊治療開始前に行う各種検査(※)は保険適用ではありません。
各種検査についても全額助成すべき。

理由:自費負担があること自体で、妊活を諦める方がいる可能性があるため。
※ 甲状腺ホルモン検査、クラミジア抗体検査、感染者検査(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV)、風疹抗体検査、AMH、抗精子抗体検査、ビタミンD検査等。

2. 出産一時金100万円
厚生労働省の調査では、21年度の公的病院の出産費用(正常分娩)は全国平均で約45万5000円、民間のクリニックなども含めると約47万3000円であり、2023年度から50万円へ増額しても、ほぼ帳消しになります。政府から「生んでくれてありがとう」を伝えるのであれば、当面のおむつ代、ベビーカー購入費用に活用くださいということで、最低100万円を出産一時金にすべきです。

3. 公立小学校・中学校の給食費無償化
公立小学校・中学校の給食費は全額無償化すべきです。口座残高が足りず、給食費の引き落としができなかった場合、先生が保護者宛てに手紙を作成し、生徒に渡している学校が多いのですが、先生が手紙を作成すること自体が無駄な作業な上、受け取った生徒も、中学生くらいになると察しがつくので、非常に気まずい思いをします。また、友達にばれてしまい、いじめにあう可能性すらあります。将来の日本を背負う子供たちの食費毎月4,000~5,000円をどうして負担できないのか?
公立小学校・中学校の給食費は全校無償化すべきです。

4. 中学生以降の支援充実①
私の子育ての経験からしますと、大学進学までの資金負担という面では、幼稚園、小学生にはあまりお金はかからない印象です。
もちろん、小学校受験、中学受験をする場合は、ある程度お金はかかりますが、幼稚園⇒公立小学校の場合は、さほどお金はかかりません。もちろん、国立小学校であれば、いろいろな意味で申し分ありませんが(笑)
理由としては、食費、衣服費、交通費(小児運賃)が大人対比安く済むからです。
一方、中学生になると、食べ盛りもあり、大人以上に食費がかかります。更に、部活動やクラブチームの活動の中で、公共交通機関を利用して移動する場合、大人料金がかかり、親の交通費負担もバカにならない金額になります。
まずは、交通機関の小児運賃を未成年運賃と読み替えて、18歳まで=通常、交通費を保護者が負担する年齢までは、半額とすべきです。
(交通系ICカードとマイナンバーを紐づけすれば、運用可能です。)

5. 中学生以降の支援充実②
子育て支援給付金は自治体によって差はありますが、現在概ね月額5,000円~10,000円支給されていますが、食費、衣服費(成長期のためすぐ買い替えが必要)、習い事や塾代を考えますと、子育て支援給付金を月額5万円にすべきです。

では、子どもがいない独身者や家庭には良いことはないじゃないかと言われるかもしれませんが、一人が生涯で稼ぐお金と消費を考えれば、子育て支援を充実させることが、長期的には財政を安定させ、独身者が高齢になった時の年金原資にもなることは間違いありません。

仮に、大学卒業後23歳~70歳(今後は定年が伸びることを想定)まで、47年間収入を得る場合。
年収300万円×47年=1.4億円
年収500万円×47年=2.35億円

要するに、子育て支援給付金を中学生~高校生の6年間、月額5万円、年間60万円支払っても、
60万×6年=たったの360万円です。
2023年に対象となるのは、2005年生まれから2010年生まれであり、この世代の人数は約650万人。
(出所:https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-01-07.html
60万円×650万人=3.9兆円なので、前述の預金課税で得た5兆円以内で収まる計算となります。
残り1.1兆円あれば、出産一時金100万円まではこの財源でカバーできます。
(100万円×出生数80万人=8,000億円、仮に110万人まで回復しても1.1兆円)

更に、子どもの中で故スティーブ・ジョブズやイーロン・マスクのような人物が現れれば、その世代前後数世代分全員の支援金をカバーできるだけの経済効果があるので、子どもの絶対数を増やすこと=経済力=国力であることは間違いありません。

ご意見・ご要望あれば、是非ご連絡ください。
kozuka@gmail.com

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