新年あけましておめでとうございます。
本年も年初から本コラムにアクセスして頂き、ありがとうございます。
今年はいよいよSNSとのリンクを始めますので、より簡単にアクセスできるよう努めて参ります。
2023年1月4日(水)、岸田文雄首相は4日の年頭記者会見で「異次元の少子化対策」という強い表現を使い、急激に進む人口減少に歯止めをかける意気込みを示しました。しかしながら、政府、政党、地方自治体など税金で成り立つ公的部門の行財政改革が中途半端な状態で、少子化対策の財源を国民に税負担を求めることに対して、反発が多く、なかなか財源の解決策を見出すことができないのが現実です。
そこで、2021年12月“少子化対策こそ経済対策最優先事項”というコラムの続編として、私の自由な立場を利用して、少子化対策に対して、大胆な提言をしたいと思います。
1. なぜ、子どもをつくることに消極的なのか?
前回のコラムでもご紹介しましたが、子育てで、心配事と言えば、お金のこと、特に教育費を、どう捻出するかが、各家庭にとって大きな課題となります。
最終的に、子どもが国立大学を目指す場合、科目数が多いため、必然的に高校入試、大学入試準備における塾費用が高くなります。先日テレビ番組で、“息子が理系に進学したいと言っており、本来なら多くの授業を受けさせてあげたいが、理系科目に絞って受講させています”というコメントがありましたが、これが現実なのです。前回のコラムで掲載した通り、塾費用は中学3年、高校2~3年は、ほぼ毎年100万円かかります。もし、お子さんが二人いて、高校受験と大学受験が重なると、200~300万円の塾費用を覚悟する必要があります。
一方、給与所得者の手取り額は下記の通り、右肩下がりです。


<年収500万円のケース>
1990年代、410~415万円で推移していましたが、最近は概ね390万円くらいなので、給与手取り額自体で年間25万円減少(主に社会保障費負担増)、更に消費税は3%から10%に増税となっていることから、消費税支出は概ね年間10万円から30万円に増えており、20万円の手取り額減少となり、30年前対比、年間45万円の負担増となっています。

<年収1,000万円のケース>
上記同様に考えますと、給与手取り額で約70万円、消費税支出は概ね年間16万(消費税3%)から50万円前後、すなわち34万円の手取り減少なので、合計100万円を超える負担増となっています。

2. 財源はどこから?
こちらも昨年5月、“財政健全化と投資効率を両立させる方法”というコラムを掲載し、金融資産課税、特に日本の場合、預金課税を導入すべきと提言しましたが、今回も同様、預金課税を提言します。
総預金残高1,082兆円を活かすべき。
預金者別の内訳は下記の通りです。

更に、年齢階層別預金残高を示します。
年齢階級別貯蓄現在高(全世帯)
子育て世代(20~40歳代)は、給与手取り額が少ないので、貯蓄残高を増やすことができない世代です。一方、前述の通り、消費税増税が加わり、こどもが欲しくても、こどもを養うお金がない、教育費を捻出できないことが、こどもをつくることに躊躇する大きな原因であると考えます。
年齢問わず、日本国民であることは同じでありますので、高度成長期で、社会保障費負担が少なく、消費税も無く、手取り額が多かった世代の方の貯蓄を少しずつ、子育て世代にシフトする仕組みが必要ではないでしょうか?
同様に、大企業の内部留保金も一定金額以上を課税対象とすれば、相応に財源は確保できます。
1,000兆円に0.5%課税しただけでも、5兆円の財源を確保することができます。
提言まとめ。
終身雇用制度がなくなった現在では、個人所得(キャッシュフロー)は従前より不安定であり、消費税負担も加わり、益々貯蓄をしにくいので、少子化に歯止めはかけられない。企業も同様であり、デジタル化の進展により経営環境が目まぐるしく変わり、安定的に収益を確保することが難しい時代。
よって、個人・企業の所得(キャッシュフロー)を基準にした課税・増税ではなく、過去の蓄積である資産(バランスシート)を基準にした課税・増税にシフトすべき。
