テイスティングを楽しむ①

先日、当社の医療経営マネージメントシステムの開発をサポートして頂いている会社の社長さん(以下、社長さん)と会食をする機会がありました。当日、その社長さんは夜9時頃の新幹線で帰宅されるということなので、銀座の焼肉懐石が楽しめるお店で食事をすることになりました。(懐石なので、ワインとの相性を確認しやすいため)
当日、私はイギリスのスパークリングワインとスペインワインPINTIAを持込みました。

社長さんは、生粋エンジニアであり、興味はあるものの、自分が知らなかったことに対する探求心が非常に強く、初対面でありましたが、社長さんの地元長野県とワインの話で一気に盛り上がりました。
長野県、ワインと言えば、小布施ワイナリーを語らないわけにはいきません。
http://obusewinery.com/

小布施ワイナリーの醸造責任者である四代目「曽我彰彦氏」は、フランスの本場ブルゴーニュで修行を積んでおり、私は日本では一番と思っているワイン醸造所です。きっかけは、私がたまたま2001年秋に小布施ワイナリーを訪問したことです。当時から既にクオリティの高さでは定評があり、私が訪問した時も一般販売は終了したとのことでしたが、試飲(テイスティング)だけはさせてくれました。その際、私のスイスでのワイン修行?のおかげか、ワインの印象を概観と香りだけ(飲むことはしません)で語ったところ、「ワインをわかる方には売りたいのです。お客様にはお売りします」と言って頂き、白ワインのドメーヌ・ソガ、シャルドネを6本買って帰りました。実はそのうちの1本はまだ自宅のワインセラーに残っています。
また、偶然にも社長さんのご友人が小布施ワイナリーで勤務しており、ブドウの収穫を担当されており、収穫時期は2週間不眠不休で働いているとお聞きしました。やはり、収穫の時期はその年のワインの味を決定しますので、極めて重要な仕事であることを、ご苦労を聞くに及び、再認識しました。

※スペインの最高級ワイン「ウニコ」を造るベガ・シシリアが、内陸部の本拠地リベラ・デル・ドゥエロから、ドゥエロ河を60km下流に下ったトロで手掛けるワイン。内陸部の中で、ポルトガル寄りのトロ地区は海抜が低く、寒暖差が激しい気候の為、ブドウの成熟が早く、濃厚な果実味とアルコール度数の高いワインが造られます。
スペインワインの産地地図はこちらをご参照ください。
http://www.jp.winesfromspain.com/wine/sw-map.php

話を銀座の焼肉店に戻します。
その銀座の焼肉店にはシニアソムリエがいて、いつもワイン談義を楽しませてもらっています。その時、社長さんが、「ワインを飲む時、なぜグラスを傾けるのですか?」と質問されたので、私が「ワインをグラスに入れ、グラスを傾け戻した時、内壁に残ったワインが下に流れ落ちる様子、特にスピードを観察します。(この流れ落ちるワインのしずくを、ワインの「足」や「涙」と表現します。) ワインのしずくが早く流れ落ちる場合は、ワインの粘度が低い=アルコール度が低いことを示しており、その反対にゆっくり流れ落ちる場合は、ワインの粘性が高い=アルコール度が高いことを示しています。よって、この段階で、涼しい地域で醸造されたワインか、温暖な地域で醸造されたワインかを判断するのです。」と答えたところ、非常に驚かれていました。更に「テイスティングでは、外観と香りで8割くらいは判断します。私の場合、サービス前にワインチェックだけであれば、外観と香りで判断できるので、チェック用に少量グラスに注がれたワインを口にすることはありません。」と言ったところ、益々、驚かれていました。また、お店のシニアソムリエも同意見で、テイスティングでは外観と香りで、ブドウ品種、生産地域をかなり絞り込みますと言っていて、社長さんのワインに対する興味が一気に高まったようでした。

テイスティング用語は膨大にあるため、本コラムではできるだけ、初めてトライする方にわかりやすく説明したいと思います。

テイスティングを大別すると、①外観 ②香り ③味 ④総合印象という4段階とお考えください。
本日のコラムでは、まず外観について解説します。②香り以降は来月以降順次、解説するようにします。

外観

赤、白だけではあまりにも単純すぎるので、白ワインなら黄緑がかっているとか、黄金色だとか、黄金色に少しオレンジがかっているとか、そのような表現となります。
赤ワインなら、紫がかったルビー色、濃いルビー色、鮮やかなガーネット色、オレンジがかったガーネット色とか、レンガ色がかった赤というように、色の派生をイメージして表現します。
色の濃淡はどのくらい太陽を浴びているかにつながります。ブドウも他の果物と同じで、最初は酸味が強く(酸っぱい)、熟成が進むと糖度があがり、甘くなります。要するに、太陽を浴びる時間が長い地域、もしくは夏場の気温が高い地域は、酸が下がり、糖度が上がるスピードが速くなります。逆に、太陽を浴びる時間が短い、もしくは、夏でもあまり気温が上がりにくい涼しい地域は、酸が残った状態が長く、糖度はゆっくりと上がっていきます。
また、同じ地域でも、ワインの色に違いがある場合、色の濃い方が傾斜、地質が良い条件の畑となります。更に同じ銘柄のワインでも、色が濃い方が、降水量が少なく、晴天の日が多かった年であることがわかります。
外観は、極めて主観的な感性に基づくものなので、客観的に比較をしたい場合は、一人で何本も抜栓するのは無理なので、何人か集まる機会で、テーマを決めて比較してみてはいかがでしょうか?
例えば、オーストラリアのカベルネソービニオンをテーマにして、別々の地域(南オーストラリア州クナワラと西オーストラリア州マーガレットリバー)を比較してみるとか。できれば、ヴィンテージ(収穫年、ラベルに表記された年号)が同じものを選んでみると、良いと思います。

ワインの無限の可能性を楽しんでください。

  次回は②香り編です。

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